辨 |
アマチャヅル属 Gynostemma(絞股藍 jiăogŭlán 屬)には、東アジア・東南アジア・インドに10-17種がある。
G. aggregatum(聚果絞股藍) 雲南産
G. cardiospermum(心籽絞股藍) 陝西・湖北産
G. laxiflorum(疏花絞股藍) 安徽産
G. longipes(長梗絞股藍) 陝西・四川・貴州・雲南産
G. microspermum(小籽絞股藍) 雲南産
アマチャヅル G. pentaphyllum(G.burmanicum;絞股藍)
ナンゴクアマチャヅル f. simplicifolium(G.simplicifolium;單葉絞股藍)
雲南・海南島・マレーシア・ジャワ・ボルネオ・フィリピン産
var. dasycarpum(毛果絞股藍)
ソナレアマチャヅル var. maritinum(G.laxum;光葉絞股藍・三葉絞股藍)
四国・九州・兩廣・インドシナ・ヒマラヤ産
G. pubescens(G.pentaphyllum var.pubescens;毛絞股藍)
G. yixingense(喙果絞股藍) 江蘇・浙江産
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ウリ科 Cucurbitaceae(葫蘆 húlu 科)については、ウリ科を見よ。 |
訓 |
和名は、葉に甘みがあることから。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』14下(1806)甘藤の条に、「ツルアマチヤハ、一名アマチヤヅル アマクサ」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・漢土長江以南・ヒマラヤ・インドシナ・マレーシア・インドネシア・フィリピンに分布。 |
近年、オタネニンジン(朝鮮人参)と同一成分を含むことが発見されている。 |
誌 |
日本では、室町時代以降に砂糖が普及するより以前、甘葛(あまづら)を甘味料として用いた。甘葛と呼ばれた植物が何であったのか、諸説がある。おそらくはツタだというが、一説にアマチャヅルだともいう。またアマチャヅルの葉からは、アマチャの葉と同様の方法で甘茶を作り、飲料・甘味料とした。 |